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翌日。午前8時。
コンコン━━━
「凜様・・・朝」
細い声で扉越しに言うも返事は無かった。
ガチャ━━━
「失礼しました」
言葉とは反対に瑠璃は部屋に入った。
辺りを見回すと暗く、廊下の光だけが部屋の中を照らした。
完全な闇。
それは瑠璃にとっては恐怖だった。
しかし、美夜の指示で凜華を起こさなければいけなかった。
「い、行ける・・・・・・よね?」
決意を固めた瑠璃は恐る恐る窓へと歩いていきカーテンを開けた。
シャァァ━━━━
カーテンレールが大きな音を経て動くと日光が室内を照らした。
ベッドの前に立つと規則正しく寝息を立てる凜華がいた。
「起きる」
小さな体で精一杯凜華を揺らした。
「んんん」
うめき声をあげ寝返りをうつと手を引き込まれ瑠璃もベッドに倒れた。
ボフッ━━━━
靴でベッドに乗ってはいけないと言う美夜の言いつけが頭に浮かび足をあげた。
「凜様、起きる」
その声に力は無く眠る凜様には到底届かなかった。
「んんゆ」
ギュゥゥゥ━━━━━
枕と勘違いされた瑠璃は抱き締められた。
「んぅぅ、助けて」
体には似合わない凜華の力に出られなくなっていた。
もぞもぞと体を動かすが凜華の締めは強まった。
「きゅるしい」
息が出来なくなってきた・・・
ポンポン━━━━
「起きる、起きる」
必死に凜華を叩くが反応は無かった。
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