ゲーム1

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「武~。1時間目ってなんだっけ?」 先生が去ったのを確認してから、後ろの席の桐谷 修也が声をかけてきた。 「え~と・・・確か数学だ。」 少し考えこんで返した答えに、修也も納得して頷き、数学の支度をしだした。 俺も支度を始める。 キーンコーンカーンコーン!! キーンコーンカーンコーン!! 支度を終えると、タイミングよく1時間目開始のチャイムが教室中に鳴り響いた。 ーー今日も一日勉強かぁ~。つまんねぇなぁ~。なんかおもしろいこと起きねぇかなぁ~。 机に用意した数学の教科書をジッと見ながら俺は心中で呟いた。 その瞬間、俺の頭の中で数多くの空想世界が展開された。 一つは他国の軍勢が突然日本に侵略してくる世界。 一つは学校内で殺人事件が起きる世界。 一つはこの世界が突然崩壊してしまう世界。 その他にも俺の頭には”なにかが起きる”という世界が数多く、空想として頭に広がった。 きっと・・・俺に未来を予想できる力があったなら、こんな考えを持つこともなかっただろうに・・・
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