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空想が頭の中に広がっていってから、20分が経った。
時刻にして午前9時04分。
それでも2-Bの教室に俺たちをしつける先生と言う名の悪魔が来ることはなかった。
みんなも徐々に話し声などで騒がしくなる。
「おい、武。先生来ねぇなぁ~。」
その声でハッとなり、途端に頭の中の空想世界がシャボン玉のように弾ける。
声をかけてきたのは、先ほど少し会話した、俺の後ろの席の修也だった。
俺もその質問に同感するように、後ろに振り返る。
「ああ。
・・・数学の高島・・・授業忘れてんじゃね?」
俺は数学担当の教員・・・高島の顔を思い浮かべながら、少しバカにするように言った。
「かもな。」
それにつられて修也も少し笑い出す。
ガラガラガラ!!
その時、俺たちの話が終わったと同時にタイミングよく教室のドアが開け放たれた。
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