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じゃんけんの結果、鬼は
優子、一成、修也、惇、小春になった。
みんな不安げな顔をしている。
するとまた男が話し出した。
「では鬼が決まりましたところで、第2ルールを説明させてもらいます。」
ーー第2ルール???
今、クラスのみんなが俺と同じことを頭で呟いただろう。
そんなのは無視して、男は話を続ける。
「第2ルールとは、いわば追加ルールとでも申し上げておきましょう。
では説明いたします。今回のゲームの第2ルールは・・・一番最初に鬼に見つかった生徒および、一番生徒を見つけられなかった鬼への”死”の罰です。」
「は?」
男のその言葉に俺は思わず口から言葉が漏れてしまった。
俺のその言葉を最後にクラスは沈黙した。
何年もの間が経過しているようだった。
その沈黙を破ったのは、昨日までこのクラスに存在すらしていなかった赤いミット帽の男。
「ゲームは今から30分後の10時から始めますので、それまで気を楽にしておいてください。
これから私たちは教室から出ますが、くれぐれも逃げるなんてことをしないように。見つけ次第射殺しますので。
私たちは開始5分前の9時55分にもう一度ここに参ります。あと25分間、お友達との最後になるかもしれない時間を楽しんで。」
そう言って男たちは教室から静かに出て行った。
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