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ーー9月9日 正午(12時00分)
「たっだいま~~!!」
午前中の宣伝も終わり、勢いよく教室のドアを開けて帰宅した俺たち。
だが教室の中を見渡してみたが客は誰1人いなかった。
「客1人もいねぇじゃーん。」
俺は、宣伝した意味が全く現れていないこの教室の中を少し恨んだ。
「そんなことねーぞ?お前らの宣伝のおかげで客はいっぱい来たぞ。まぁ今は軽音部のコンサートで減っちまったけどな。」
多少苦笑いしつつ俺を慰めるのは、俺たちのイツ面の、片桐 蓮(かたぎりれん)。
「いいよ・・・慰めなんて・・・。」
俺はショックのあまり、その場に座り込む。
だが少し考え込んで
「・・・でも・・・まぁ、もうちょいがんばってみっか!!」
ここまできたらやるしかない!!
と思いだした俺は、自分で自分に渇を入れ、座ったばかりの体をもう一度その場に立ち上がらせた。
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