魔法世界ノスタルジア

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「ここだね」 「ここって、岩山の中ですか?」 アーサーの疑問に、私は無言でしばらく考え、地図に岩山の拡大と内部構造解析を命じた。 岩山が大きく映し出され、表面が透過されて内部構造が見えるようになった。 「これは……!」 「多分、古い坑道を利用した隠れ家だろうね。崩落の危険があるし、何より辺鄙な場所だ。もってこいの立地だね」 赤い点を追っていくと、地下にまである階層で移動を停止していた。 いや、反応が今消えた。 「気付かれたかな?それとも……」 私は敢えて言葉を濁した。しかし、答えは十中八九後者だろう…… 「行こう」 端的に言うレイに全員が頷いた。 「と、その前に、ほいっと」 私が指揮者の真似をするように指を振ると、全員の服が浴衣から昼の服に変わる。 「準備はいいね?」 全員が頷いたのを確認して、私は敵の隠れ家に向けて転移をかけた。と言っても、指定したのは近くの物影だけどね。 「突入!」 鉄製の扉をグレネードランチャーで吹き飛ばし、私は隠れ家に踏み込んだ。 さぁ、海賊の時間だ! って、違う!
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