魔法世界ノスタルジア

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次の敵に向かいながら、チラリとレイの方を見る。 フィーネが変化した鎌を振るうレイは、まるで踊るように円を描きながら周りの敵を切り裂いていく。 遠くから飛び道具で狙っている敵には水の濁流や氷の矢を。近い敵は体術や鎌で応戦していた。 これなら私が手助けする必要はないかな。 そう思っていると、私は壁際に追い込まれていた。 やれやれだね。ま、そろそろ槍にも飽きてきたし、潮時かな。 私は槍を頭上に放り投げ、パンッと合掌する。 「レイ、三つ数えて上に跳んで!!」 レイが頷いたのを確認して、私は心の中で数える。 (アインス、ツヴァイ、ドライ……!) 何故ドイツ語かは聞かないで。ノリだから。 カウントが0になると同時に手を肩と平行に突き出す。そして、ちょうどそこに重なるように落ちてきた槍。瞬く青い閃光。 「爆・散!」 オレンジくんの異名を持つ改造人間のセリフを拝借。 言葉通り、槍は無数の礫に分解、再構築されて散弾みたいに飛び散り、ロボット達を巻き込んでいく。 横に拡散するように飛ばしたから、レイには当たらないはずだ。
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