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図書室の本が無くなった。
そう言って殴られるのは、人生が長いとはいえ、多分これが最初で最後だと思う。
更に僕は関係ないというオマケ付き。グリコだってもっとマシなオマケ付けるぞ。
「ねぇちょっと! 話し聞いてんの!?」
もう一発拳が飛来してくる。
無事に右の上腕に着地、もとい殴打。
「返答を待たずに殴るなら始めから聞くな」
顔をしかめながら抗議する。
しかめる要因は動かすと痛い右腕と、目の前の奴に対する心労だ。
「あんたが聞かないのが悪いんでしょ!」
「断定してんじゃねぇか」
更に拳が飛来してきたので、空中で掴み無力化する。
これ以上当たったら腕から飾りに成り下がる。
「で、図書室の本が無くなった事と、僕が殴られる事はどういう関係が?」
いい加減話しを進めないと僕のライフがゼロになる。
「イライラの要因とそれの解消という関係」
掴まれていた拳を乱暴に振り下ろし、拳の拘束を解きつつ彼女は呟いた。
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