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そんなお魚くわえたどら猫と同じぐらい人気がない図書委員、無論、誰も喜んで手を上げたりしない。
必然的に、ジャンケンで他人に押しつけあうという大変、教育的によろしくない状況をつくることになった。 社会の縮図という点では大正解だけど。
で、ジャンケンが壊滅的に弱い北原が素質も才能も関係なく、図書委員に大抜擢。
そして今に至る。
「ハァ……これがバレたらどうなるか……」
物憂げに床に向かい溜め息を吐く。
コイツの当番のときに偶々無くなるとか、やっぱりコイツ色々とスゲェ。
「隠し通せないのか?」
「無理。 アイツ、異様なまでの神経質だから」
アイツ、というのは図書委員の先生のことだ。
てっぺんハゲ、メガネ、痩せ型、加齢臭、神経質、嫌味、嫌われる素質を完璧に兼ね備えた、一種の天才と呼べる人物。
図書委員の不人気理由も、この先生の影響は小さくはない。
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