鬼神

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「ちっ・・・くしょぉっ!!」 最初に殴られてダウンした男が、悔しそうに呟く。何とか立ち上がろうとしているが、先程の戦いで傷を負い過ぎてしまい、思うように立てない。 そんな男のもとに、傷を負わせた張本人の女性が歩み寄り、彼を見下しながら言い放った。 「・・・私の勝ちだな。約束通り、明日から私に関わってくんじゃねぇぞ?」 彼女の言葉を聞いた男は、残っている力を振り絞って彼女の顔を見る。しかし、霞んでいてよく見えない。意識が朦朧とする中、彼女に向かって言い返した。 「覚え・・・てろよ・・・不知火・・・椿!!」 ───ドサッ 男はそれだけ言い残し、気を失って倒れる。廃工場に、10人の男達が無惨に倒れた。 椿「・・・関わってくるなっつったのに、覚えてろよってのはどういう事だ?まさかまだ関わってくるつもりか? ハァ・・・だから人の話聞かねぇ奴は嫌いなんだよ。ま、そん時は生き埋めにしてやればいいだけなんだがな」 そんな状況の中、赤髪の女性───不知火椿はポツリと物騒な事を呟いた。
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