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―文化祭当日
「ハイありがとー」
うちのクラスのわたあめの売れ行きは順調。
あたしは上手く作られへんからザラメ入れ係(笑)
「ゆうちゃん来たで~♪」
「あ、たっくん!」
たっくんが手を振りながら来た。
「イチゴとマンゴーください」
「は~い」
あたしがイチゴのザラメを入れると
隣でりっちゃんがくるくると棒に綿を巻きつける。
たっくんはその様子をまじまじと見てる。
「りいくんうまいなぁ~」
「やろ~、てかたっくん久しぶりやな!!」
「あ、そういえばそうやねぇ!
あんま違和感なかった!」
りっちゃんとたっくん小学校の時よう遊んでたもんなぁ~
中学はちょくちょくしか遊んでないらしいけど。
くるくる器用に綿を巻きつけてると
ふわふわのピンクのわたあめができた。
「はいイチゴね~。
ゆう、次マンゴーな。」
「はいよ~」
次はマンゴーのザラメを入れる。
「ゆうちゃんは作らんのん?」
たっくんはわたあめを眺めながら聞く。
「うん。」
「ゆうにやらせたらあかん(笑)
手巻き込んでべたべたのカチカチになるねん。」
それを聞いたたっくんは吹き出した。
「ふふ、ゆうちゃんやりそ~」
「だってムズいねんもん!」
そう言ってる間にりっちゃんはマンゴーのわたあめを作り終えてたっくんに手渡した。
「ありがと~☆
ゆうちゃん後でクレープ買いに来てな~
あ、りいくんも来てや~ほなな~」
たっくんはそう言って両手にわたあめを持って行ってしまう。
「…たっくんってわたあめ似合うよなぁ」
あたしはたっくんの背中を見ながらりっちゃんに言った。
「たっくんがわたあめなんちゃう?」
りっちゃんは笑って言う。
「つかみどころないし(笑)」
確かにつかみどころないかもなぁ
「なぁゆう、佑希先パイ来てた?」
花穂が戻ってきてあたしの背中を叩く。
「ううん、来てへんかったよ。
後でクレープ買いに行こうやぁ」
「うん行こ行こ
お昼くらいにうちら休憩やからその時行こ☆」
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