服飾部

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大河内は琢磨の手首を掴んだまま、家庭科室へ歩いていった。 ガラガラ… 「みんな~、集まって~。新入部員の紹介するよ~」 家庭科室に入りながら、大河内は部員を教卓の周りに集めた。 「みんな集まったね。それじゃっ、浅倉君」 「えっと、今日から服飾部に入ることになりました浅倉琢磨です。よろしくお願いします。」 琢磨が挨拶をしたとたん、家庭科室にざわめきが広がった。 「あっそだ、浅倉君は裁縫課じゃなくて試着課に入るから。とりあえず相葉ちゃん、あとはよろしくね」 「あいさ~」 大河内に負けるとも劣らないのんきな声で1人の女子が立ち上がった。 「えっと、服飾部部長の相葉加奈子です。最初に聞くけどその服装は趣味?」 加奈子の質問に琢磨は慌てたように否定する。 「ちっ、違います!!これは大河内先生に着ろって…」 「あははっそんなに慌てなくてもいいよ。まっ、さしずめ生徒会の罰則かなんかで服飾部に入れとか言われたってトコ?」 「はっ…はい。でもなんでわかったんですか?」 相葉に見事に言い当てられ琢磨は驚いた。
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