―春― 全ての始まり

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キーンコーンカーンコーン… 「結局浅倉君、二時間目終わっても来なかったね」 「そうだな」 「また、寝坊でもしたのかなぁ」 「そうだな」 「ねぇ蓮、僕の事好き?」 「そうだな…って!?」 「あはは~、引っ掛かった~。仕事ばっかりしてないでたまには僕の事もかまってよ」 そんなやり取りをしていた2人は琢磨の担任と副担任だったりする。 ガラガラ… 「おはよーございまーす」 2人が琢磨の事を話しているとちょうど本人が登校してきた。 「あっ、おはよ~浅倉君」 「おはよーございます大河内先生…と澤田先生」 「おいっ、なんで大河内の付属品みたいに言うんだよ!担任は俺だっ!」 「あ~、そうですね。担任の澤田先生と副担の大河内先生」 琢磨はげんなりしつつ鞄を机に起き、授業の支度を始めた。 「あっ、そうだ浅倉。今日で遅刻何回目だ?」 澤田が琢磨にそう聞いた瞬間琢磨の肩が面白いくらいびくついた。 「えぇっと…確か…7回目…くらい?」 「浅倉君~、嘘はいけないよ、今日で見事遅刻10回目だよ」 大河内は天使のような笑みで琢磨に死刑宣告をする。
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