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担任らしき先生が淡々と朝の会を進めていく。
ぼーっと話を聞いていたが、背後からの声でハッと我に返った。
「(藍!藍!)」
「ん?」
普通に返事をしたあとにしまったと口を抑えた。
「(わーっ!馬鹿!!声が大きい!)」
急いで声を潜め、小さい声で謝る。
「(ご、ごめん。・・・で?何??)」
「(うち、あの先生知ってるよ!)」
「えぇっ?」
あまりの驚きに声を潜めるのを忘れてしまった。
「(し~!し~!!)」
「(ごめんっ!でも、なんで??)」
「(あとで話すね。)」
今話してくれないのかと内心がっかりしながら答えた。
「(・・・うす。)」
ちょうど先生の話が終わった。
「えー・・・これから体育館に入場します。名簿順に椅子を持って廊下に整列してください」
クラスメイトが先生の言葉を合図に廊下へと動き始めた。
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