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――1時間後
入学式が終わって先生が来るまでの間、3人で祐李の机を囲んだ。
「あー!終わったぁ♪」
「校長先生話長すぎー!」
そのとき、藍が思い出したかのように聞いた。
「そういえば、那子、寝てたよね?」
「え!?そ・・・そんなことないよ!」
「バレバレの嘘つかれてもなぁ」
「うっ・・・」
「そ・・・そんなことより!」
無理やり話を変えた那子に藍はすかさず、
「あ、話変えた」
と、突っ込みを入れた。
「もう。藍うるさいっ!あのさ、祐李」
「ん?」
「さっきの話なんだけど・・・」
「あぁ!うん。話すよ。実はねぇ・・・うちのお姉ちゃんの担任だったから知ってたんだぜ!うち、かっこよくね??」
3人の間を冷たい空気が流れた
「・・・・・・ごめん。」
「ううん。」
すると、那子はサラッとひどいことを言った。
「大丈夫。祐李がシケるのは、今に始まったことじゃないし。」
「まぁいいじゃないか!」
「ところで、裕李・那子。」
「んー?」
「2人は、好きな人と離れちゃったでしょ?」
2人はいきおいよく吹き出した。
那子は一瞬で真っ赤になった。「なんでそれをっ・・・!」
「やっぱりねー!藍は気付いたよ??」
あきれたーとでも言うように祐李が言った。
「まったく。そういうとこだけ勘が鋭いんだから。子供のくせにー!」
子供じゃありませーん!そう言おうと思った瞬間に朝と同様に先生がはいってきた。
「早く席についてー!」
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