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翌日、不満そうな顔をした神楽は、屯所の縁側に腰を下ろしていた。屯所内に人影は少なく、隊士はまったくいない。何故なら昨日、鬼兵隊に不穏な動きがあったと真撰組の捜査班から連絡が来たのだ。連絡を受け、近藤は素早く人員を召集し、現場へと向かった。副長である土方は勿論、真撰組随一の剣豪と呼ばれる総悟も召集を受け、現場へと赴いた。その際神楽も同行しようとしたのだが、総悟に断固として断られた。
「高杉は神威の情報を持ってる筈アル!!だから私も行かせてヨ!!」
「絶対駄目でィ。もし鬼兵隊との戦闘中に神威が現れたら、俺は神楽を守りきる自信がねェ。」
「自分の身くらい自分で守れるアル!!」
「駄目。俺が無理。」
結局丸め込まれてしまった昨日の会話を思い出す。そして神楽は深く溜め息をついた。
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