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土方は寝不足だった。
夜遅くまで万事屋の件の報告を受けたり、他の書類を整理してやっと床についた。のだが、夜中、隔離病院の責任者から電話が来たのだ。そして今慌てて駆け付けてみれば、血だらけになった右足の治療を受けるユウが病室にいた。
「ユウ、その傷どうしたんだ!!??」
「たいしたことない、撃たれただけだ。」
「撃たれただけって…まさか神威と戦ったのか?」
黙って顔を背けるユウに、土方は溜め息をつく。
「そんな顔すんな、テメェを責めてねえよ。無事でよかった。」
柔らかく言う土方に、ユウは俯いた。
「つーか、夕方に出てこの時間に帰って来るのは遅すぎだろ、不良娘。」
「うるさい。心配させると思って夜中こっそり帰って来たのに、こいつに見つかったんだ。」
ユウは傷の手当をする婦長を睨む。婦長はただにこやかに包帯をきつく締めて、ユウを涙目にさせた。
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