1.夢とオアシス

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ぺちぺち。 頬を軽く叩かれる音で私は目を覚ました。 「あ、理世。起きた?」 「…え?」 重たいまぶたを開けると、横にはアキがひじをついて私を見下ろしていた。 その顔は心配そうに歪んでいた。 「起こしてごめんな?なんか、うなされてたから」 そこで私ははじめて、ずっと夢を見ていたことに気づいた。 そっか…あれは、あの悲しい出来事は夢だったんだ…良かった。 なんだか、あまりに夢見が悪くて、現実と混同してしまいそう。
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