架空請求メール

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そのメールが来たのは、去年の12月の初めだった。 これを読んでいる人にも、もしかしたら届いていたかもしれない。 私の携帯に初めてまともにきた"架空請求メール"だった。 だから、びっくりした。 そして、メールの内容を見て、思い当たることがあったのだ。 実はこの頃、個人の、それも結構過激な携帯小説にハマっていた。 しかも、1人で部屋で見るのがほとんど。 昔から、そういうことを友達に話すことが恥ずかしくて、ずっと隠していた。 去年の夏頃、私はあるサイトの小説のパスワードを手に入れるために、よくわからないSNSサイトのプロフィール登録をしていた。 登録することで、サイト内のメールからパスワードを教える、というものだったんだけど…これ、まったくの嘘だったみたいで、来るのは迷惑メールばかり。 無料だが、出会い系っぽいSNSサイトだった。 プロフィールは適当に入力してたから、ここでは個人は特定されなかったと思う。 そして毎日某アイドルだの俳優だのを語ったサクラからのメールが来てた。 今書いていて思い出したけど、しばらくしてからアドレスは変えたんだから、架空請求メールをした人が私だって特定して送ることなんて不可能なのに、この時はひたすら焦っていた。 そう、そのSNSからの請求メールだと思ってしまったのだ。 そして…焦って、泣きそうになりながら、メールの返信をしてしまった。
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