一通目 暴力的な部下(※お知らせ)

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公爵の息子で伯爵を継いでることは結局言えず仕舞いだったが、いつか言えたらいいと思う。 背中を押してくれたメディシーナには感謝している。が。 「謝るならサルでもできるんだよ! サルの方が高尚だ、反省までするんだから!」 嵐が去るのを待つように身体を小さくしていると、意外な人物が俺を庇った。 「マリアベル殿、こ奴を故郷に送ったのは私だ。身近に領を預かる義父がいるのに、領の内政に思い至らず浅慮だった。どうか許して欲しい」 いつも冷たくされているためか、メディシーナが下げた頭に後光が見える。 「しゃあねぇ。説教の時間も惜しいから、グレイシー嬢に免じてこの程度にしといてやろう」 そう言って、ポケットから手帳を取り出す。
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