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「はい」
少年は肯定する。その重い責務を頭上に背筋を伸ばして。
「カレドニア国王。あなたの民は僕が譲り受けます。彼らが豊かで幸せになれるよう最大限の努力します」
嗚呼、小さくとも彼は王である。民を捨て置き自らの利益と欲望に走った自分と異なり、民のことを思い、民のために動く。
「他に憂いはありますか?」
天使の慈悲深さで、新たな国王は死に逝く自分を気遣う。
この小さな国王の前で、王はただの男になり、ただの人間になり、そして。
「娘を」
残された子の行く末を憂うただの父になった。
小さな手が震える自分の手を握った。
「必ず」
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