明晰夢

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「変だと思わないのか?」 「どこがですか。」変なのはあなたでしょう。 「だから、どうして私は夢だと気付けた。夢の中でこれは夢だと気付けるのは現実では起こり得ない様なことが起こった時だろう。つまり脳がこれは夢だと判断する材料が必要なんだ。しかし、私は普通に道を歩いてただけだ。」 その瞬間、俺は体の体温が急激に下がっていくような気がした。 確かに、現実と変わらない夢を見ていたというのにどうして夢だと気付けるんだ。脳が夢だと判断する材料が無い状態で一体どうやって。 「で、でも、雰囲気が 違ったとか。」俺はうろたえていた。どうにかしてこの不可解な現象に理由を付けたかった。
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