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次の日。
「今日が初出勤なんだから頑張らなきゃ!」
私は家から自転車で20分のところにある建築設計事務所に向かった。
住宅街の中にひっそりと建つその事務所は、真っ白な壁とガラスが印象的なモダンな建物だった。
今日からこんなオシャレなところで働けるなんて最高!
私は入り口のドアをドキドキしながら開けた。
中には机がいくつか並んでいて、その一番奥に座っていた男の人がこっちへ駆け寄って来た。
「おはようございます。所長。」
「おはよう。高瀬さん。今日からよろしくね。」
彼はこの事務所の所長の廣川公平さん。
最近は建築雑誌に作品が載ったりしてて、40歳でも若手と言われる建築界において若干32歳で注目を浴びる建築家だ。
金髪の短い髪にピアスの彼は初めて会ったときはちょっと怖かった。
「あ、見た目怖い?なんか特徴あったほうがいいかなと思って。そのほうが建築家ぽいじゃん」
面接でビビる私を見て所長はそう言って笑った。
すごく優しい笑顔の所長を見て安心したのを覚えてる。
今日からここで働けるんだ。
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