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「やっぱり、もう辞める!
戦いには出ない!!」
端から見れば、俺が駄々をこねているようにしか見えないだろう。
俺が戦いたくない理由は、ジークにも言っていない。
ジークも、俺が駄々をこねているって思っているのかも知れない。
「此処を辞めて、何処へ行くつもりだ?
行くアテなんかないだろう?」
ジークの言葉に詰まる。
──図星だ。
俺はずっと此処で住んでいたため、外に住居はない。
知り合いもいない。
「でもっ……!
金はあるし、何処にでも住める!!
何なら、買い取ったって……!」
ムキになって反論するが、ジークは手を挙げてそれを制する。
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