無欠の帝王

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《ルアンSide》 「ジークは、荷造りしろって言ってたよな?」 自分の部屋へ入り、彼から言われた事を思い出す。 (荷造り……俺は此処から出るのか?) そもそも、学園というものがどういうものかも分かっていない。 「こんなんで、学園に通えるのか?」 小さな呟きは、誰か他の耳にも入らずに消えていく。 (荷造りするか……) 大きめの鞄に、着替えを詰めていく。 何処に住まうかも分からないが、忘れ物があれば取りにくればいいだけだ。 「フゥ…… こんなもんで良いか」 荷物を詰め終わった鞄を、異次元へと送る。 大抵、大きな荷物なんかはそこへ入れる。 いわゆる、移動式の収納みたいなものだ。
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