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雪はもう一度、奴隷をみた
一人一人が可笑しな格好をしている
歴史の教科書に出てくる昔の服みたい、と雪は思った
しかしながら、あの服は弥生時代ので、あの服は戦国時代の鎧!?、といった具合に一人一人が別のページの服なのだ
雪は自分の記憶を呼び覚ましながらどれがどの時代の服なのか考えていた
あの男の人は室町、
あのおじいちゃんは縄文、
髪の長いあの人は、江戸…
?
江戸時代の服をきている人、周りの人と違って目が死んでない
ようにみえる
女の人だ
その人を目で追っていくと
何かの機械の前に並んばされているのが分かった
そこでも雪にとって不思議な事があった
なんでだろうか、機械は人一人分位の大きさのものなのに、人が次々と入っていく
女の人も同様にあの機械の中へ消えていった
雪は視線を上に向けた
そのフロアではきらびやかな服をきた人達がなにか画面みたいのをみて何かをしているのがみえた
なんだろ、あのチップ
雪は興味が湧いてきた
知りたかった
あそこで何が行われているのか
下に行こう。
女性が消えた機械のところへ。
『お母さん!ちょっとトイレ!』
『雪!?』
私は走り出した。
流れに逆走して
あの悪夢の場所に行くために……。
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