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雪は走り続けていた
下に、あの場所に行きたいが手段が分からない
いつも流れに身を任せるだけだった雪には自力で道にたどり着く事は難しいと思われた
雪は走り続けた
この時の雪には一つの道しか見えなかったから
原動力はどこからでてくるのか、それは雪自身も不思議だった
人気がなくなり、公共用ではないと思われる道に突入した
恐怖という感情を押し殺し、
暗く、
人一人見受けられない螺旋状の階段を駆け降りた
最後の段をおり終えると
ドアが雪の行きたい道を塞いでいた
鍵……。
雪はドアについているナンバー式の鍵をてにとった
でたらめな数字を当てはめていく
256251、
345472、
756865、
757575、
違う、どれも違う
275852、
755885、
……
542443
カチヤ ―
あいた!
幸か不幸か神様のイタズラか
720分の1の確率のドアが開いた
雪は喜を感じていた
そして手をドアにあて、押す
押して分かった
ドアは物凄く重かった
何故、
鍵があり、
手を使わないと無理な位にドアがおもいのか、
このときの雪には考えることができないままドアを押した
光が眩しい。
外に出られた、と雪は喜んだ
予想通りその場所は、雪の目指していた、奴隷たちがいる機械の場所だった
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