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僕は報告するために、立ち上がり部屋をでる
静かに襖をしめ、早足で廊下を渡る
すると前から人の気配がする
このドタドタうるっさい足音
…3バカですね
僕はニコッと笑顔をつくる
これはいつものことだった
『あっ!総司!ちょっと聞いてくれよぉ、また原田が…あれ?総司その傷どうしたんだ?』
『新八っつぁん、原田はないだろが!原田さまとおよび!で、その傷どうしたんだ?』
『腹切ろうと思って失敗した人に言われてもね。珍しいね、総司怪我したの?』
『これは勲章だぁ!!!』
どうやら原田さんはまた腹の傷を自慢していたようだ
『あははっ。すみません、僕急いでるんですよね』
僕は傷の事を完全スルーして答える
『お、なんかあったのか?俺でよかったら手伝うぜ!!』
『あ、新八ッつぁんずるい!俺も俺も!!』
『俺も手伝うよ。』
お節介だけど…三人ともこういう所が良いところなのでしょう
『大丈夫です。手伝って貰う事はありませんから。』
僕はそう言って、目的の部屋へ行こうとする
が、原田さん達が前を通せんぼするように立っているため、前へ進めない
『えぇ!。そんなこと言うなよ、俺達も混ぜてくれよ!』
『そうだそうだ!!総司だけ楽しい事なんてずるいぜ!』
3バカは口を尖らせてぶうぶうと言っている
前言撤回です♪
この人達は何かの遊びだと勘違いしてるようですね
『うん、邪魔だから★』
『『『!?』』』
サッ
原田たちは道をあける
総司と呼ばれる人物の向こうには黒い陰が見えた
そして廊下を通って走っていく
3バカと呼ばれる三人は黒い人物が行ったのを確認する
永倉が先に口を開いた
『真っ黒総司見参……』
原田が続く
『あんな綺麗な女顔のどこから、あの黒いのはでてくるんだ…』
『さの、それ総司の前で言うなよ。俺達殺される』
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