0)20x6.5.30 世界は結局人の周りにしか存在し得ないんだ

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「あああぁぁぁっ!」  俺は、手甲で固められた拳を突き出した。  蛇の様に裂けた口からごぼりと吐瀉物があふれてくる。  それを体をひねってよけつつ、後方にとんだ。  蛇の様な口に赤い目。  体は大柄といえる俺よりはるかに大きい。だいたいふた回り位か?  後方に跳んだ勢いを何とか殺して、足を止める事なく右に跳んだ。  地鳴にも似た音が俺の横ではじける。穿った地面の欠片が俺を襲った。
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