0)20x6.5.30 世界は結局人の周りにしか存在し得ないんだ

23/41
前へ
/1398ページ
次へ
 丸い月が木々の間をすり抜けて見える。黒い影は木々の葉だろう。  さらに加速しようとする自転車に緩くブレーキをかけて、無意識に視線が引き寄せられた月に見入った。  あの日以来、月の色はあまり好きではなかったというのに。  ふと思い出した。
/1398ページ

最初のコメントを投稿しよう!

901人が本棚に入れています
本棚に追加