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「あ……」
溜息が薄く唇から漏れそうになったとき、手の平の上に乗せた顔がずるりと落ちた。
間の抜けた声を薄く開いた唇から洩らした。
どっと、受け身をとることもできず、肩に衝撃。
冷たい床に体が倒れていると、視覚的に理解する。
寝台に顎をつけないようにしたがために床に倒れた。そんなところだろう。
頭がぼんやりとしてきて、自分の感覚が酷く気迫になる。
ああ……またか。
床に体を預けたまま傾いだ視界が霞んできて、ようやく分かった。
段々と吊り上げられるみたいに意識が遠のいていくのが手に取るようにわかる。
眠くて――仕方がない。
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