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7年前の4月3日。
おじいちゃんの家の桜が満開になった日、私は7才になった。
そしてお母さんのお葬式の日になった。
「あの子は?」
「由香里さんの娘の茜ちゃんよ」
「まだ小さいのにかわいそうに」
「由香里さんも若かったのにねぇ」
親戚の人か近所のおばさんが、こそこそ話してるのを私はぼんやりと聞いていた。
幼い私はあまりお母さんが死んだことを理解していなかった。
ただ、もう話せなくなるということはわかってた気がする。
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