始まり

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おじいさんの言葉に皆一瞬黙って、また終わらない押し付けあいが始まる。 私はただ黙ってお母さんの近くに座っていた。 初めて会ったおじいさんに嫌われたことがショックで、そしてお母さんがそれを慰めて抱き締めてくれないことが寂しくて悲しくて。 ひとりで膝を抱えて少し泣いていた。 そんな時 バンッ! 勢いよく開いた襖の音に驚き、大人達がそっちを見る。 そこには、金色の髪の若い男が立っていた。
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