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気付かれずに行かなければ
抜き足さし足忍び足で、自分の部屋から10歩の玄関へ向かう。
見つかったら最後
そ~と。
音を立てずに靴を履き、後はドアを開けるだけ。
よし!今日は大丈ぶ
「茜~!」
すぱん!と襖が開く音とともに自分の名前が呼ばれる。
ダダダダダという走る音に急いでドアを開けて外に出ようとするが
「捕まえた!」
「グエっ!」
首根っこを掴まれて後ろに引き戻されて女の子あるまじき声がでた。
くるりと回され、目ノ前にあちこちに髪が飛び跳ねた男がいる。
「朝ご飯、一緒に食わなきゃダメ!」
にこにこ笑うそいつ、私の保護者ヒロに私はため息をついた。
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