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けっして泣いて擦ったせいだけではない赤い顔で、ぼそぼそと呟く彼女に笑っておでこにキスをする。きゅっと目をつぶる彼女が愛おしい。
「まだ許してないんだから」
「えー、じゃあ三回目のちゅーでどう?」
「……今度はちゃんと唇ね」
遠まわしなイエスの返事に、少しかがんであごを持ちあげる。薄い、でも柔らかい唇に合わせたキスは、温かかった。
「お見舞い、毎日行ってあげるから早く良くなりなさいね」
「なんかわたし幸せすぎて、ずっと病気でもいいかも」
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