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隼人……
隼人…早く…
早く…きなよ…
「……み…さき…?」
「隼人早く起きないと遅刻だよ!」
「え…!?」
「ヤバイじゃん!!」
これが本編の主人公の久保隼人(くぼはやと)
小さい頃にいろいろと傷を負っている。
「かなり前から起こしてるんだからね!」
「みさきって……隼人まだあの事……」
この隼人を起こしているのが宮崎未来(みやざきみく)
今は隼人の幼なじみとだけ言っておこう。
「隼人まだ?早く早く!」
「わかったるよっ!行ってきまーす!」
ガチャ……バタン!
「まだおじさんとおばさん帰って来ないの?」
「ハァ…ハァ…あぁ、まだ2、3ヶ月?1年?まぁまだまだ帰って来ねぇよ。」
「あんた自分の親でしょ?」
「うっさいなぁ、急ぐぞ!」
「あっ!ちょっ!待ちなさいよー!」
昔から隼人は親とは仲良くなかった、いやそれ以前に仕事に生きる隼人の両親はあまり隼人との交流がないのだ。
キーン、コーン、カーン、コーン
ガラガラ
「転校生だぞー」
岬山高校、2年3組、今日の朝には1つサプライズがあった。
2年3組のホーム主任の一言でクラスのざわめきが収まった。
「んじゃ転校生を紹介するわ、入って来て」
「はぃ。」
その頃隼人達とは言うと、
「マジで最悪!遅刻だよ~」
「あんたが起きんの遅すぎなのよ!」
「へいへい、すいませんね。んじゃまた後で」
ガラガラ
「遅れて……」
「橘美咲(たちばなみさき)と言います」
「み…さき…なんで…?」
隼人の朝一番の挨拶は彼女、橘美咲の存在でいつの間にか中断されていた。
彼女を見て隼人が涙を流すまでにあと10秒…
未来が隼人のクラスのざわめきを聞き、覗きに来るまでにあと30秒…
未来が彼女を見て何故か走り出すまでにあと1分…
そして隼人達の物語が始まるまであと1週間…1ヶ月…いや、8年前(隼人が8歳の頃)に始まっていたのかもしれない…。
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