第一章

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ヒュム族と他の種族とはそれくらい種族間の溝があると思っている。 いや、間違いなくある。 なのに、何故助けてくれたんだろう? 「不思議な感じがしたんです」 「不思議な感じ?」 クレアが言葉を発するも俺にはオウム返しのように言葉を言うしか無かった。 「言葉で説明するのは難しいですけど、トモキさんは光っていて、暖かくて、何かに護られている感じがして。でも、私が見つけたら光りは無くなって、冷たくなって、今にも死にそうで…」 一旦言葉を切るクレアは悲しそうな顔。きっとそれ程に不安になったのを思い出したのだろう。 「だからでしょうか?このヒュムは助けなきゃって、どこか他とは違う何かがあるんだって思ったら気がついたら…」 「助けていた…っと?」 「はい…」
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