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お馴染みの泉である。
「力があったら…」
落ち着かせようと泉の前に居るのだが、やはり考えはグルグルとループして空回り。
無くてもこの世界の人に、負けないのならどれ程良いか。
だけど、きっと現実は違う。
今の俺ではクレアや…いや、簡単な魔法を放つヒュムの子供にすら負ける自信が…
(こんな自信は無意味だな)
落ち着かせる処か、ドンドンナーバスになっていく俺。
[力が欲しいか?]
(ん?)
落ち込んでいた俺に声がかかる。
キョロキョロと周りを見渡すも、後方にはクレアの家、前には不思議な泉、左右は森である。
[ヒュムの子よ、お主力が欲しいか?]
今度はハッキリと聞こえ、恐る恐る泉の方へ向く 。
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