第一章

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外に出ると、表は一面の森…。 家の裏だろうか?そこから見える景色は息を呑むほど幻想的だった。 光が入り、そこだけ明るく、小さな泉に光が反射。 夜なのに…そこだけは別世界のような感覚だった。 「いや、地球じゃないから実際問題、別世界だけども…」 自分の考えが可笑しくなり、声に出して考えていた事を否定する。 「異世界か…ファンタジーの世界だよなぁこういうのは…まぁ地球に帰りたいとは不思議と思わないよな」 泉に近づき、顔を写してみる。 三年間…地獄のような三年間で顔付きは普通の15歳のそれとは全く違う。 一重に、細い目…高くも低くも無い鼻、若干放置し過ぎた黒髪と眉。 笑った顔は引き攣った物になり、それを見た瞬間、無表情となった。 そんな無表情を見るのが嫌になり、家と泉の間にある木にもたれ掛かる。
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