1章 日常

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「……」 頭の中で今の状況を整理しよう 任務中に足元に穴が開いて…→変な空間で紫って言う女性に何か言われて…→紅魔館って言う館の前に落とされて腰痛めて…→美鈴さんに話を聞いたらココは幻想卿で…→今の状況… =帰れない 「どういうことだこんちくしょーーーーーーーーー!!」 「わわわ!どうかなされましたか?」 いつの間にか叫んでいた銀二に対し美鈴は慌てている 「…すまない、取り乱した」 「何ともないなら良いですけど…」 「帰る方法ってあるの?」 「在る事には在りますけども外の世界より時間がゆっくり進んでいるので、今日はもう暗いですし妖怪も出ますので泊まって行かれてはどうですか?」 「……良いの?」 「勿論!ちょっと許可とってくるので待ってて下さい!」 「頼んだ美鈴さん」 何故だろうか、『美鈴さん』って呼んだからだろうかスキップしながら館に入っていった。 「そういやさっき…妖怪が出るって言ってたな…」 妖怪って確かアレだよな、人を喰う魑魅魍魎の事だよな… あれ?俺ヤバくね? ガサッ…ガサガサ 嫌な事を思うことが現実になってしまうのはよくある話であるが… 「思わなければよかった」 出てきてしまうのが現実である 3体の生き物が現れる、確かにこの世の者とは思えない異形の者『妖怪』にふさわしい者だな、うん 「納得してる場合じゃないな」 右手に銀二の愛銃であるオリジナル銃『死鬼』を構える、コイツは昔に作られたデザートイーグルをモチーフにした銃で、50口径の弾丸を放つ事が出来る、装弾数は10発、かなりデカくなるが、仕方ない 「当たるかな?」 そう呟いて、銀二は引き金を引く ズドン 重っ苦しい発砲音が鳴り響く、コイツに当たれば西瓜なんて木端微塵に出来るが… 「当たった…様だな」 そこには一体の骸、他のヤツは驚いて逃げたようだ その一体の亡骸は暫くすると灰になり消えていった 「灰みたいになっていくんだな…」 「何ですか今の音はっ!」 今の音に驚いて出てきたのはチャイナ服の女性、美鈴だ 「悪い、襲い掛かってきたから撃った」 そういって死鬼を見せる銀二 「そうですか、身を守れたなら良かったです、どうぞ中に入ってください」 そう言うと美鈴は銀二の腕を引っ張り館の中に入っていった
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