権威に驚く。

2/2
1人が本棚に入れています
本棚に追加
/2ページ
こんにち、牧師が説教するように、イエスもまた、安息日に会堂で教えを述べました。同じようなことは、律法学者と呼ばれる人たちも、していました。律法学者とは、こんにちで言うところの、旧約聖書について、専門的な教育を受けた人たちです。今まで律法学者の教えを聞いてきた人たちは、イエスの教えを聞いて驚きました。権威ある新しい教えだったからです。 きょうの聖書の箇所は、全部で16章から成る、マルコによる福音書の、第1章、まだ物語は始まったばかりです。まず、当時から重要な文書であった、イザヤ書の預言の通り、バプテスマのヨハネが登場し、イエスがそのヨハネからバプテスマを受け、荒野での試練、ヨハネの逮捕をうけ、イエスが福音を宣言、独自の弟子を持ち始めたのをうけ、今日の箇所へと続きます。 イエスが会堂に入ったことは、旧約聖書的な伝統の流れの中にありながら、それを一新するような新しい福音を、打ち立てたことを意味します。その古さと新しさの葛藤が、その後のマルコによる福音書の中で、展開されて行くことになります。更に言えば、この古さと新しさの葛藤は、新約聖書全体のテーマでもあります。
/2ページ

最初のコメントを投稿しよう!