〓洞窟の紋章〓

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「ノアー!逃げろーー!でゃぁ!」 「フンッ!」 ディスティーンは勇敢に立ち向かい相手を仕留めようとした、だが… 「はっ!?か、体が…」 「ディ、ディスティーン!」 ディスティーンはみるみる石になっていき最後には完全に石になってしまった…。 「いやぁーー!」 洞窟内がノアの声で響き渡った。 「…ふん、まぁいい、人の子よ…おまえは生かしておいてやる」 「ふははははははっ」 その場からは逃げるしかなく石になってしまったディスティーンをノアは置き去りにしてしまった。 出口まで来たノアはただ恐怖に震えるしかなかった。 「………ディス…ティーン…」 ……………ーー 「…………ア…ノア…」 「!?」 どこからともなくノアに語りかけてくる声が聞こえた。 「………ノア…ここよ…」 「だ、誰!?」 「私は…大地の女神ニル…」 その名前と声と共に一人の美しき女性が目の前に現れた。 「大地の…女神…様?」 「じゃあディスティーンを助けて!」 ノアは泣きながらただ単に願いをかけた。 「ごめんなさいノア。私に彼を助ける力は無いわ…。ただ…」 「ただ?」 「教えることはできるわ。あの者は魔神。遥か昔、私と私の姉たちで封印した者」 「魔神?」 「そうです。しかし時が経ち封印の力が弱まったのでしょう。魔神は復活してしまいました…」
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