39人が本棚に入れています
本棚に追加
/145ページ
レシラムは普段は見せない顔をノボリとクダリに向けていた…普段は穏やかな彼がその眉間にシワを寄せながら2人をやや睨み付けるように、しかし、それでいて、とても哀しげな表情を浮かべていたからだ…。
まるで、
あなた達は私達伝説ポケモンを裏切るような方達ではないですよね…?
ーと、そうノボリとクダリに問いかけているかのように…。
そのレシラムの顔を見たノボリとクダリは、
「(レシラム殿…!
私は、どうすれば……)」
「(レシラム…!
僕は、どうすればいいんだ…?)」
と思い、動揺し、目を泳がせた…。
すると、そんな2人の思いをよそにリリスが言った…
「ノボリ兄さん、クダリ兄さん、
私を、兄さん達のものにしてください…。
私も、兄さん達が欲しいの…」
と、リリスはノボリに顔を近づけ、ノボリとリリスの唇がくっつく寸前まで来たー…!
「(いけない、このままではーっ…!
しかし、リリスを拒む事など私には……!)」
もはやノボリにはどうする事も出来ず、それを見ていたクダリも万事休すかと思った、その時ー…!
…~♪
突如、ノボリの上着のポケットに入っていたスマホの着信音が鳴った!
「あっ…!
リリス、ちょっと失礼…!
(危なかった…。
しかし、なんというタイミングで…。)」
ノボリはそう思い、胸をドキドキさせながらも立ち上がり、右手で上着のポケットからスマホを取り出すと、それを耳に当て電話に出た。
「…はい、ノボリです
こんな時間にどうされたんですか?
“トウコ”さん…」
「トウコ……?」
リリスがそう言って首を傾げていると、クダリが言った。
最初のコメントを投稿しよう!