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歩きはじめてもう何日か経った
ある日、
近藤さんは私に
もう一度こう切り出した
「なぁ、いろはくん、俺のことはやはりまだ信用できないかな?」
近藤さんにそう言われ、彼が
何を言いたいのかがわかった。
それに私はもう彼をすっかり信用しきっていた。
故郷を出発してまだ数日だが、
近藤さんの性格は少しわかったつもりだ。
それに彼が局長を勤めるという
新撰組も話に出てきた。
今までに起きたことや、
新撰組の成り立ち、
少しだが隊士の話も聞いた、
…彼はきっと信用していい人だ。
「いろはくん?」
「あ…いや、えっと…、近藤さんの言わんとしていることはわかります。それに今、私はあなたを信用しきっていますし、…でも…」
「なぁに、タダでとはいっとらんよ、君も気を遣うだろうしな、俺は君を雇いたいと言っている。」
「………」
向こうで働けるなら…
「お、お願い…します…」
そうか、よかった、そう言いながら近藤さんは私の頭を撫でた。
それがとても嬉しかった。
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