三章

33/34
52人が本棚に入れています
本棚に追加
/91ページ
「誰にも言わないでよね」 組長の吐息がかかる、 それがくすぐったくて 目を閉じた 「聞こえてるのかな? それともなにか期待してるの?」 「えっ!!いや!そんな…!」 急いで目を開けると 組長の顔にはからかうような 笑みが浮かんでいた 「わざとですか…?」 「途中から、少しね」 組長はくすくす笑っている からかわれた…!! 「でも」 組長の表情がまた真剣になった また急に変わった声色に 体が強ばるのがわかる 「しゃべらないでほしい、 っていうのは本当」 「………」 「喋ったら斬るから」 組長が立ち上がって部屋を 背にした 一瞬見えた組長の表情は… 悲しそうだった。 .
/91ページ

最初のコメントを投稿しよう!