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それからキャンプが終わるまで、わたしは泣かなかった。
次の日、家に帰って夕飯を食べて寝るとき
そこで初めて静かに枕を濡らした。
勝手な勘違いかもしれないが
わたしと母親はとっても仲良しだと思っていた。
夕方にNHKを見るときも一緒だし、寝るときも同じベッドだった。
それは、母親が消えた2ヶ月前まで、普通に続いていた日常だった。
なにもいわずに姿を消すなんて、ありえない!と思った。
本当に祖父が危篤なのか、母親の実家でなにか問題があったんだろう、とにわかに信じていた。
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