世界はいつも唐突に動き出す

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シュッ! 放たれた矢は風を切る音と共に狙った標的に一直線に進み標的を仕留める。 「よし」 矢を放った少女は僅かに微笑し成果を確認するように標的である魔法生物の【ガスト】を見やる、ガストとは昔からこの世界のどこにでもいる影の魔物でRPGゲームのゴブリンくらいメジャーな敵対生物だ ガストはやがて空気に溶けるように消えていった。 少女はそれを見とってから町の方角に向いて帰路に着こうとした。 今日の仕事は魔法生物の発生状況の調査とマナの干渉度合いの調査だ、魔法生物の発生数が増えたことによりマナを異常に取り込んだ可能性があるかもしれないと魔法協会の学者が言い出し普段は暇なこの少女にも仕事が入った。 (仕事があるのは良いことだけど…こんなパシりみたいなのは嫌だなぁ…) 少女は仕事の微妙さに愚痴りながら町を目指す。 不意に少女の横の茂みが動く 「!?」 少女は素早く何者かが潜む茂みと距離を置く。
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