548人が本棚に入れています
本棚に追加
/530ページ
「……ありがとう、圭介。私、幸せだったわ」
今も耳に残る君の声は、優しくて甘いチョコのようだ。
白い煙が青い空に溶けていったあの日の事を、海からの風に長い栗色の髪をなびかせていたあの時の君の横顔を、忘れる事なんて出来る筈がない。
……俺の中の君との思い出が、走馬灯のように頭を過っていく。
あぁ、確かに、俺達は同じ時代の中で同じ同じ時間を過ごしていた。
……今も、君は輝いた時間の中に居るんだろうか?
俺は、今を、この時を、必死に生きているよ。
……俺の事が見えるかい?
最初のコメントを投稿しよう!