第3章 あの日の朝

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合コン会場の居酒屋を出て暫く歩いた俺は、路地裏に入り立ち止まった。上着のポケットに手を入れ煙草を取り出し火を着け深く吸う。 (……さて、どこに行こうか。取り敢えず店を出たのはいいが、これから先を考えていなかったぞ) 今更ながらそんな事を考えて煙を吐き出していたら、後ろから近付いて来る足音が聞こえた。 「すみません、お待たせしました」 走って来たのだろう彼女の顔は、うっすらと汗がにじんでいた。
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