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ここは…どこだ?
そう呟き、辺りを見渡してみると
見たことないくらいの草原がどこまでも続いているーーー
『はっ、冗談だろ?
どこだよココは…』
俺が一歩踏み出すと
『う…動かないでくださぃ!』
確かにそう聴こえた、女の子の声で。
後ろを振り向くと、震えながら俺の方に手を伸ばして立っている女の子がいた。
薄翠色の長い髪…
同じ歳くらいだろうか?
『あ、えっと…
動かないでくださいって…
もしかして君も目ぇ開けたら此処に居た、とか?』
そう問いかけてみた、
そしたら
『…ごめんなさい』
と言われた。
何で謝られたのか解らなくて固まっていた。
いや、彼女に見とれていたのも少しはある。
『十年に一度のいちかばちかの召喚術法で、私があなたを喚びました。
この世界、<開かれし境界・ゲートキャンドラ>にはあなたみたく、異国の人間が必要でした…』
そう答えたら、すぐに顔を隠すように下を向いてしまった。
『喚んだって……、異国の人間?
え、だって俺はさっきまで授業受けてて…。
それに、雨降ってたはず…だし。』
『この召喚術式、ガディアフォームがあなたの身体に何かを感じとって転移させたキッカケだと思うんです。
本当、驚かしたうえで困らせてしまって…
でも、この世界はあなたを必要としているはずなんです!』
『えーっと…、俺が?』
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